身辺調査にかかる料金は、探偵事務所によって大きく異なります。大体の相場を把握したうえで、探偵事務所を選びましょう。
また、調査日数や調査員の人数など、さまざまな要因で料金が決まります。
料金の決まり方もあわせて確認しておくことで、料金が安いのか高いのかがわかります。
ここでは、身辺調査にかかる料金相場や料金の決まり方、注意点などについて詳しくご紹介します。
身辺調査の目的
まずは、身辺調査の目的から詳しくみていきましょう。
職務経歴書の真偽を調べる
探偵は、採用希望者の職務経歴書の内容に偽りがないか調べることが可能です。
面接を受けるとき、イメージをよくするために、職歴を偽るケースがあります。
1つ前の会社までは源泉徴収票の提出によって真偽を確認できますが、2つ以上前の会社までは追えません。
有名企業で役職を持っていたなどと書きながら、実際にはアルバイト生活をしていたケースもあります。
探偵に依頼すれば、聞き込み調査などによってターゲットの本当の職歴がわかるでしょう。
反社会的勢力との関連の有無
探偵は、反社会的勢力と関係があるかどうかを調べることが可能です。
反社会的勢力の関係者を入社させると、データを持ち出されたり弱みを握られたりする恐れがあります。
また、反社会的勢力との繋がりがある人物が在籍していることが発覚すると、取引先から契約を断られる恐れもあるでしょう。
世間からの信頼も失墜し、会社の存続が危ぶまれる事態になりかねません。そのため、入社前には反社会的勢力との関連を調べることが大切です。
また、社員に関しても、よからぬ噂を聞いたときは探偵への身辺調査の依頼を検討しましょう。
取引先の信頼性を調べる
探偵は、新たに取引する会社や個人の信頼性を調べることも可能です。
実態のない会社と多額の取引を交わした結果、商品やお金を騙し取られるケースがあります。
また、評判が悪い会社と取引をすると、世間からの信頼を失うことになりかねません。
事前に取引先の信頼性を確認することで、信頼を失う事態を未然に防げます。
交際相手の身元を調べる
交際相手が身元を明かさない場合、探偵に身辺調査を依頼することが大切です。
一流企業に勤めており、実家は資産家であるなど、魅力的なプロフィールの異性が近づいてきた場合、結婚詐欺の可能性があります。
もちろん、全ての異性が結婚詐欺師とは限りませんが、魅力的なプロフィールであるとともに、結婚を前提とした交際を早い段階で求めてきた場合は、注意した方がよいでしょう。
調査の結果、勤務先や実家の住所、年齢などを偽っていることが発覚するケースがあります。
トラブルになった人物の身元を調べる
個人間でトラブルになったとき、相手の身元を調べることが大切です。名刺を渡されたとしても、偽物の可能性があります。
また、生活苦から借金を申し込まれた際、調査によってギャンブルによる浪費が原因であることが発覚するケースもあるでしょう。
このように、トラブルになったときだけではなく、トラブルになりそうなときにも探偵に依頼することが大切です。
親族や友人の不審死の調査
親族や友人が不審死したが警察による調査が打ち切られてしまった場合、探偵に調査を依頼するのも1つの方法です。
生前の交友関係や仕事関係などを調査することで、解決に繋がる何らかの手がかりが見つかる可能性があります。
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身辺調査の内容
それでは、身辺調査の方法について詳しくみていきましょう。
関係者への聞き込み
次の関係者に聞き込みをして情報を収集します。
- 居住地近隣者
- 大家さん
- 管理会社
- 町内会
- ターゲットの家族
収集した情報から新事実が発覚すれば、今度はその情報を元に新たに聞き込みをするのです。
このように、複数回の聞き込みによって、最終的に依頼の目的を達成できる情報を入手します。
自分で聞き込みをする場合、うまく情報を引き出せなかったり、ターゲットに知らされたりする恐れがあるでしょう。
探偵であれば、不審に思われることなく聞き込みを行えるため、依頼主は一切のリスクを負うことがありません。
ターゲットの尾行
ターゲットを尾行して、依頼主が求める情報を入手します。
音声を録音したり写真や動画に撮ったりして、裁判でも有効になる証拠を集めてくれます。
自分で尾行をすると、ターゲットに気づかれてしまうでしょう。
探偵は、ターゲットに顔を知られていないため、尾行がバレにくいです。
また、仮に尾行していることがバレても、依頼主の情報をターゲットに漏らす心配はありません。
自分で尾行する場合、尾行していることがバレることでターゲットとの関係に問題が起こる可能性があります。
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身辺調査の料金相場と料金の決まり方
それでは、身辺調査の料金相場と料金の決まり方について詳しくみていきましょう。
料金相場は約30~50万円
数日にわたる調査が必要なケースでの料金相場は、30~50万円です。1日で調査が完了した場合は、15~20万円程度で済む可能性があります。
一般的に、身辺調査は数日かかるため、30~50万円はかかると思っておいてください。
料金の決まり方
身辺調査の料金はさまざまな要因で変動します。調査が長引いたときの料金を想定するためにも、料金が決まる要因を確認しておきましょう。
調査員の人数
調査員の人数が多いほどに、料金が高くなります。
稼働した探偵には給与の支払いが必要なため、調査員の人数が多いほどに料金が高くなるのは、ごく自然なことです。
調査員の人数を無理に減らしても調査日数が長くなって、結局は料金が高くなります。
調査日数(時間)
1日の調査時間と日数によって料金が変動します。
1日の調査時間が短い場合は、日数が増えても料金はそれほど高くなりません。
反対に、1日の調査時間が長い場合は、日数が少なくても料金が高くなりがちです。
調査車両の台数
調査に車を使用する場合、台数が増えるほどに調査料金が高くなります。
台数が少ない場合、信号待ちで急な進路変更に対応できず、見失うリスクが高まります。
探偵のアドバイスを踏まえて、適切な台数の用意を依頼しましょう。
諸経費
交通費や宿泊費、燃料費、高速代、フィルム代などの諸経費がかかります。
基本料金を安く見せて集客し、高額な諸経費を請求する探偵もいるため注意が必要です。
諸経費が調査料金に含まれている探偵への依頼をおすすめします。
報告書作成費
身辺調査によって得た情報をまとめた報告書の作成にも、別途費用がかかります。
報告書作成費は数千円程度です。数万円もの報告書作成費を請求される心配もあるので、事前に確認しておきましょう。
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身辺調査の料金に関する注意点
身辺調査の料金に関して、次のポイントに注意しましょう。
料金と調査力は比例しない
料金が高いほどに調査力も高いと思いがちですが、これらは比例しません。料金が安くても調査力が高い探偵もいます。
その逆に、料金が高くても調査力が低い探偵もいるでしょう。そのため、料金以外にも実績や対応の誠実さなどを踏まえて探偵を選ぶことが大切です。
また、料金には探偵事務所の維持費が含まれています。都内の一等地などにある探偵事務所は、それだけ料金が高くなるでしょう。
維持費が高いはずなのに料金が安い場合、別の部分で経費を削減している可能性があります。
もし、調査に関わる重要な部分の経費を削減していれば、調査の質が落ちる恐れがあるでしょう。
相場から大きく外れない適正料金の探偵に依頼することをおすすめします。
高額な追加料金を請求される場合がある
料金が安いからといって安易に依頼すると、料金トラブルになる恐れがあります。
料金が安いように見せておいて、高額な追加料金を請求する探偵もいます。
探偵事務所のホームページには、追加料金の細かな規定が記載されていません。
そのため、依頼前の段階で追加料金について確認しておくことが大切です。
追加料金を請求されるのは、追加調査が必要になったときです。
実際には結果が出ているのに追加調査が必要といい、料金をだまし取る悪質な探偵もいます。
最初から、信頼と実績のある探偵に依頼しておけば、このようなトラブルを心配する必要がありません。
成功報酬制は成功の定義を要確認
成功報酬制は、一見お得に見えるでしょう。調査に成功しなかった場合は料金がかからないため、失敗のリスクを抑えられます。
ここで注意したいのが、成功の定義が探偵によって異なることです。
難易度が高いなどと言い、成功報酬制の対象外として契約させるケースもあります。
そのほか、「ターゲットの情報を取得できれば成功」ではなく、「トラブルなく調査を終えれば成功」とする探偵もいます。
この場合、身辺調査でターゲットの情報を一切取得できなくても料金が発生します。
このように、依頼主と探偵で成功の定義が異なる可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
まとめ
身辺調査を依頼するときは、料金が相場から大きく外れていないか確認しましょう。
また、料金と調査の質は比例しないため、実績や信頼性を確認したうえで依頼先を決めることが大切です。
料金が決まる要因は、調査日数や時間、調査員の人数などです。
また、成功報酬制は一見お得に見えますがトラブルになりやすい制度のため、事前に成功の定義を含め詳細を確認しましょう。