ストーカーに自分の住所や職場などの個人情報を知られてしまうのは恐怖ですよね。
今回は、ストーカーからの依頼を探偵が受けるのかどうか、ストーカー犯罪に加担しないために探偵が行っていること、そして逆に探偵を活用してストーカーを調べる方法について詳しくご紹介します。
ストーカーに悩まされている方はぜひ参考にご覧ください。
【結論】探偵はストーカーからの人探し依頼を受けない
結論からお伝えすると、探偵はストーカーからの人探しの依頼を受けてはいけないと法律で定められているので、原則として受けることはありません。
探偵業法によると「調査によって、調査対象者の平穏を乱したり、個人の権利や利益を侵害したりする行為はしてはいけない」と定められています。
つまり、ストーカーに協力して対象者の情報を渡すことは明らかにストーカー被害者の平穏を乱す行為にあたるので、探偵がストーカーの依頼を受けることは絶対にしてはいけないのです。
ただ、「原則として」ストーカーからの依頼を受けることが無いとお伝えしたのは、ストーカーと見極めることができずに知らぬ間に加担してしまう可能性がゼロではないからです。
ストーカーが探偵を利用した事例
桶川ストーカー殺人事件
2014年、加害男性が探偵事務所に被害女性の住所を調べるように依頼。探偵が下請けの調査会社を使って女性の所在を調べ、加害男性に女性の情報が渡ってしまう。結果的に、ストーカー殺人という悲劇につながる。
逗子ストーカー殺人事件
2012年、逗子で度重なるストーカー被害の末に女性が殺害されてしまった事件。加害男性は、事件直前に、情報収集のため探偵事務所を使い、女性の所在を調べていたことがわかっている。探偵事務所は女性の所在を調べ、加害男性に女性の情報を渡してしまう。(参考:wikipedia)
名取市の探偵が逮捕される事件
ストーカー行為手助け疑い、探偵業の男逮捕
仙台南署は1日、依頼人の男(63)がストーカー行為をすると知りながら女性の住所を教えたとして、ストーカー規制法違反の疑いで、探偵業、桜田雅之容疑者(63)=宮城県名取市那智が丘=を逮捕した。
逮捕容疑は5月ごろ、仙台市太白区で、依頼人がストーカー規制法に基づく禁止命令を受けていることを知っていたにもかかわらず、女性の住所を教えた疑い。
同署によると、依頼人は10月16日、桜田容疑者から伝えられた住所を基に女性の自宅に押しかけ、同法違反容疑で現行犯逮捕された。男は同じ女性へのストーカー行為で過去に何度も禁止命令を受けている。
探偵事務所がストーカー犯罪に加担しないためにしていること
ストーカー犯罪に加担しないために、多くの探偵事務所では下記のチェックを徹底しています。
依頼内容に不審点・矛盾点がないかをチェックする
人探しを依頼されたとき、探偵はその理由をしっかりとヒアリングします。その際、不審な点や、矛盾する点が無いかどうかなどを入念にチェックします。
依頼の相談を受けているときに、少しでも不審なところが感じられた場合、通常の探偵事務所であればやんわりと依頼を断ります。
恋愛関係にあるかどうかをチェックする
依頼者が探したい対象者に対して恋愛感情を持っているかどうか、恋愛関係にあるかどうかのチェックも入念に行います。
2人の関係性をヒアリングしていく中で、一方的な恋愛感情である可能性があったり、すでに関係は終わっているのに強い未練を感じられたりする場合は、ストーカーである可能性が高いため、依頼を断ります。
逆にストーカーを調べたい!探偵によるストーカー調査とは
「ストーカー被害に遭っていて、もう我慢できない!」「逆に正体を突き止めてやる!」と思っている人もいらっしゃるでしょう。探偵の人探し調査によって、ストーカーの正体は判明するのでしょうか。詳しくご紹介します。
探偵が行うストーカー調査の内容
探偵がストーカーを調査するときの方法は次のとおりです。
尾行や張り込みをする
依頼者の尾行や張り込みを行うことで、依頼者につきまとう不審な人物がいないかどうかチェックします。
ストーカー被害の証拠を集める
依頼者に対してストーキング行為を行っている録画を取るなど、ストーカー行為をしている証拠を集めます。
盗聴器や盗撮カメラが仕掛けられていないかを調べる
ストーカーは被害者に対して盗聴したり盗撮したりすることがあります。そのため、探偵は盗聴器や盗撮カメラが仕掛けられていないかどうかを調べることもします。
仕掛けられていた場合、すぐには取り除かずに、ストーカーの動向をチェックするためにこちらは盗聴器などの存在に気が付いていないフリをすることもあります。
防犯対策のアドバイスをする
一般的な防犯対策に加え、ストーカーから尾行されている場合にどのような行動を取ればいいのかなど、ストーカー防犯対策についてのアドバイスもします。
探偵にストーカー調査を依頼するときの費用相場
探偵にストーカー調査を依頼するとどのくらいの費用になるのでしょうか。相場としては、5万円~50万円とかなりの開きがあります。それは、依頼者が何をどこまでを依頼するのか差があるからです。
ストーカーされていることを調べるだけなのか、防犯対策のアドバイスをしてもらうだけなのか、それとも、警察に本格的な捜査をしてもらうための提出用の証拠を取りたいのか、など、どの程度の調査をしてもらうかによって料金はかなり変わってきます。
もし、自分の依頼の場合どのくらいの料金で調査してもらえそうか正確な料金を知りたい場合は、探偵事務所に無料相談してみるといいですね。
まとめ
探偵がストーカーからの人探しの依頼を受けることは原則としてありませんが、それでも100%依頼者がストーカーであることを見抜き、依頼を断れるとは限りません。
あなたの身の安全を第一に考えるのであれば、ストーカーから調べられる前に、探偵を活用してストーカー被害の証拠を取った上で警察に相談するのが何より安全と言えそうです。
今回の記事が少しでもお役に立てば幸いです。